【補聴器外来】聞こえにくいと思ったら耳鼻科で検査を
加齢による難聴。こんなことはありませんか?
・テレビの音量を上げたくなる
・多人数での会話について行けない
・相手の話を聞き返すことが多くなった
日本の高齢化は深刻で、令和7年4月1日時点で65歳以上の高齢者の人口はおよそ3,624万人。総人口に占める割合は約29.3%にも及びます。
今後もこの傾向は進むことで生産労働人口の割合が 少なくなり、年金受給の問題等も含め、65歳以上の高齢者の方も働かざるを得ず、お仕事をリタイアされた後も、デイケアなどの普及により家族以外の他の人ともコミュニケーションを図る機会が多くなってきました。
このように高齢者の方のライフスタイルが変化してきている中で、様々な問題も浮かび上がってきており、そのうちの一つに挙げられるのが難聴です。
加齢による難聴は30代から始まります

加齢による難聴は30歳代から始まると言われており、年齢とともに高音域の音から聴力が低下する両耳の感音性難聴です。
徐々に聴力が変化していくため、ご自身の難聴を自覚しにくく、 また言葉の聞き取り能力も合わせて低下していくことが多くなります。そのため、日常生活での聞き返し・テレビの音量増加や多人数での会話が困難なケースが増えてきます。
難聴を放っておくと認知症リスクが高まります

現時点では加齢性難聴を回復させる方法はなく、放置すると聴能の劣化とともに認知機能低下の危険因子の1つにもなるとされています。
最近では、難聴を発症しているにも関わらず補聴器を装用しないでいると認知症を発症しやすい傾向にあるという研究もされています。
「聞こえにくい」と思ったら耳鼻科で検査を!

では、難聴を自覚するようになったらどうしたら良いでしょう。
ご自分のお耳の状態を知る為にはまず耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。診察と検査を受けることで、適切な治療を受けられ、またご自身がどのくらいの難聴かを知ることができます。 その上で加齢による難聴については、補聴器の使用を検討しましょう。
補聴器は新聞などで紹介されている集音器と違い医療機器ですので、ただ購入すればいいものではありません。聴力検査を元にし、ご自身の困っていることを補聴器の専門員とよく相談し、自分に合った補聴器を選ぶことが重要です。
また、購入後も補聴器に慣れるにはお時間がかかりますので、定期的に再調整や点検を受け、より補聴器を活用できるようにしましょう。
当院は高度難聴指導管理施設・厚生大臣の定める補聴器適合検査施設です

当院では純音聴力検査(周波数ごとにどのくらいの大きさの音が聞きにくいか)や語音明瞭度検査(音を大きくしたときにどのくらいよく言葉を聞き取れるか)などの検査をした上で、補聴器 相談時に使用状況や聴力変動がないかなどのチェックも行っていきます。
最近聞き取りに不安を感じていらっしゃる方は、まずは診察時にお気軽にお問い合わせください。